渋谷・東急本店が閉店へ 再開発計画とBunkamuraの営業状況まとめ

東急百貨店 渋谷・本店が2023年1月31日(火) 19時をもって閉店へ。55年の歴史に幕を下ろします。営業終了後に解体される東急本店跡地では、再開発計画「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」が始動。地上36階地下4階の複合施設を2027年度に竣工予定です。併設するBunkamuraは大規模改修工事のためオーチャードホールを除き2023年4月上旬から長期休館に。渋谷東急本店とBunkamuraのこれからをまとめました。

Contents

渋谷東急本店が閉店、55年の歴史に幕

いよいよ1月末で営業終了となる渋谷・東急本店。閉店の理由は建物の老朽化、渋谷再開発に伴う解体によるもので、開業以来55年の歴史に終止符を打ちます。

▲渋谷・東急本店

渋谷・東急本店は1967年11月、渋谷区立大向小学校跡地にオープン。都市の商業地と閑静な住宅街の接点に位置する百貨店として営業をスタートしました。

現在は閉店キャンペーンとして「THANKS&LINK~ありがとうの気持ちがつむぐ、美しい未来へ~」を開催中。閉店に向けて様々な企画が実施されています。

最後の屋外広告を掲出中

▲ロゴマーク左の「Q」の文字を人文字で表現した屋外広告

店舗外壁には1月1日から、音楽家・松任谷正隆さん撮影による最後の屋外広告を掲出中。お店のシンボルマーク「Q」を同店スタッフさんらによる人文字で表現。ひし形の部分はスタッフさんのメッセージをつなぎ合わせています。

各店舗が感謝価格で提供するグランドファイナルセールは、1月25日まで第2弾を開催中。翌1月26日からは第3弾として最後のクリアランスセールを実施します。

丸善ジュンク堂書店 渋谷店は閉店

テナントとして入っていたMARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店は、渋谷・東急本店営業終了にともない閉店を決定。2010年の開店以来、12年の歴史に幕を閉じます。

丸善ジュンク堂書店渋谷店では閉店に向けて各種キャンペーンも実施予定。なお、2月以降の代替店舗での営業については候補物件の選定など検討中。1月23日現在では具体的な進展はありません。

本店ワイン売場〈THE WINE〉は路面店へ

東急本店の地下1階にある〈THE WINE〉は、本格的なワインセラーを導入し約2000種類の品揃えを誇る本格ワイン売場。

▲東急本店内の〈THE WINE〉(公式HPより)

こちらは多くのファンの要望もあって近くに路面店として移転オープンが決定。3月10日(金)、東急本店近くのオーチャードロード沿いにTHE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE」の新名称でオープンします!

▲オクシブビル1階にオープンするTHE WINE by TOKYU DEPARTMENT STOREの店頭イメージ

新店舗でも常時約2000種類の豊富なワインを取り揃え。同じスタッフによる接客、テイスティングカウンターを継続して、ワイン愛好家が集う空間を提供していくそうです。

▲THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STOREの店内イメージ

新たな試みとして、有料セルフワインサーバーも設置されるとのこと!オープンが楽しみですね。

【関連記事】東急本店のワイン売場「THE WINE」が路面店で復活!有料セルフワインサーバーも設置

あわせて読みたい
渋谷に東急本店ワイン売場「THE WINE」が復活オープン!有料セルフワインサーバーも設置 渋谷・東急本店にあった人気ワイン売場「THE WINE」が2023年3月10日、近くのオーチャードロード沿いに路面店「THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE」として移転オープンしました!さっそく行ってきましたので現地レポ。新店舗の様子や有料セルフワインサーバーの体験レポなどもご紹介します。

2月1日以降も利用できるショップ・ブランド

東急本店のテナントのうち、営業終了後も渋谷駅周辺の各店舗、およびネットショッピングで購入できるショップ・ブランドについては東急本店公式HPにて確認できます。

>2月1日(水)以降も 利用できるショップ・ブランド(東急本店公式HP)

Bunkamuraはリニューアルのため長期休館へ

渋谷・東急本店に併設する複合文化施設・Bunkamuraは、大規模リニューアル工事のため4月10日(月)から2027年度まで長期休館に。東急本店跡地の新施設との一体化工事や施設補修が実施される予定です。

▲4月から長期休館となるBunkamura

新築工事期間中、オーチャードホールは日曜・祝日を中心に営業を継続。他の施設についても東急グループ各施設などで活動を継続します。

Bunkamura休館中の各施設の営業状況および主催事業

施設(ジャンル)営業状況および主催事業
〈音楽・舞踊など〉
オーチャードホール
日曜・祝日を中心に営業を継続
自主制作公演は「横浜みなとみらいホール」など他会場の使用を含めて開催
〈演劇〉
シアターコクーン
自主制作公演は東急歌舞伎町タワー内「THEATER MILANO-Za」など他劇場にて開催
〈美術〉
ザ・ミュージアム
渋谷ヒカリエ内「9F ヒカリエホール」などで展覧会を開催
〈映画〉
ル・シネマ
渋谷東映プラザ内に移転
施設名は「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」(2スクリーン)
※「渋谷TOEI」は2022年12月4日(日)の営業をもって閉館
〈美術〉
ギャラリー
渋谷ヒカリエ内「クリエイティブスペース8/(はち)」に移転
施設名は「Bunkamura Gallery 8/」

館内レストラン、ショップ、スタジオは営業終了

Bunkamuraの館内レストラン、ショップ、スタジオは4月9日(日)をもって営業終了となります。

  • レストラン:ドゥ マゴ パリ(ル・シネマ 渋谷宮下内に移転)/ロビーラウンジ/ラデュレ 渋谷松濤店
  • ショップ:ブックショップ ナディッフモダン/フラワーショップ エルベ・シャトラン/スワロフスキーショップ/KONCENT/ミュージアムショップ ナディッフモダン
  • スタジオ:Bunkamuraスタジオ

各施設の営業状況の詳細はBunkamura公式HPをご確認ください。

【関連記事】Bunkamuraが長期休業へ 館内施設の移転・閉店情報まとめ

あわせて読みたい
Bunkamuraが長期休館へ 館内施設の移転・閉店情報まとめ 渋谷のBunkamuraが2023年4月9日(日)の営業をもって長期休館となります。1月末に閉店した東急本店跡地の再開発計画に伴うもの。オーチャードホールのみ週末・休日メインに営業を継続。他の施設は周辺施設へ機能を移して営業継続、または営業終了となります。Bunkamura各施設の4/10以降の運営についてまとめました。

>【関連記事】渋谷に「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」が6/16オープンへ!ル・シネマが渋谷TOEI跡地に移転

あわせて読みたい
渋谷に「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」が6/16オープンへ!ル・シネマが渋谷TOEI跡地に移転 渋谷 宮下坂下交差点前に2023年6月16日(金)、映画館「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」がオープン予定です!4月10日(月)から長期休館となるBunkamuraの映画館「ル・シネマ」が渋谷TOEI跡地に移転オープンします。

そして閉店へ

そして2023年1月31日、渋谷・東急本店は55年の歴史に幕を閉じました。

東急本店…ありがとう!!!

渋谷東急本店跡地の再開発計画

東急、Lキャタルトンリアルエステート、東急百貨店が推進する渋谷東急本店跡地の再開発計画「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」では、2027年度を目処に地上36階地下4階・高さ164.8メートルの複合施設を竣工予定。洗練された商業施設、世界レベルのラグジュアリーホテル、ハイクオリティな賃貸居住棟を有する渋谷の新たなランドマークを目指します。

Image by Proloog Copyright Snøhetta

▲東急本店跡地に竣工予定の「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」外観イメージ

▲「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」用途配置図

隣接するBunkamuraは大規模改修工事を経て、渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクトと一体化。地上8階建地下2階のフロア構成で2027年度に同時リニューアルオープン予定です。

世界的建築デザイン事務所 スノヘッタがデザイン

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクトの建築デザインを担当するのは、ノルウェーの国際的建築デザイン事務所 スノヘッタ。同社はノルウェーの「オスロ・オペラハウス」、エジプトの「新アレクサンドリア図書館」、ニューヨークの「ナショナル・セプテンバー 11メモリアル ミュージアム」など世界的に有名な公共・文化施設の設計・デザインを手がけています。

Image credit Jens Passoth

▲スノヘッタが手がけた「オスロ・オペラハウス」(ノルウェー・オスロ、2008年)

Image credit Jeff Goldberg Esto

▲スノヘッタが手がけたナショナル・セプテンバー11メモリアル&ミュージアム(アメリカ・ニューヨーク州、2014年)

ウェルビーイングな空間を創造

Image by Proloog/Copyright Snøhetta

▲都会の喧騒から離れ、癒しを感じる緑豊かな空間「ザ・サンクチュアリ」

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクトでは、〈トーキョーズ・アーバン・リトリート〉をコンセプトに、施設内に心身ともに満たされるウェルビーイングな空間を創造。都会の喧騒の中に安らぎとくつろぎを提供していきます。

世界的ホテル「ザ・ハウス・コレクティブ」が日本初登場

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクトのホテルは、香港、中国、アメリカで個性的なホテルを運営するスワイヤー・ホテルズが展開。ロケーションごとにユニークなコンセプトが人気のコンテンポラリーラグジュアリーホテル「ザ・ハウス・コレクティブ」が日本初オープンとなります。

Photo credit Images by The House Collective

▲隈 研吾さんがデザインしたThe Opposite House(北京、2008年)

北京では隈研吾さんもデザインを手がけた同ブランド。渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクトでは奥渋谷をコンセプトとした世界的ホテルが新登場します。

渋谷・東急本店よ、ありがとう!

渋谷 東急本店は23年1月31日をもって営業終了、23年春ごろから解体が始まる予定です。当たり前にあった場所がなくなるのはとても寂しいですが、世界規模のカルチャー発信地が登場すると思うとワクワクしますね。そして…ありがとう!渋谷東急本店。55年間、おつかれさまでした!!

>【関連記事】渋谷・東急本店が23年1月末で営業終了!Bunkamuraは長期休館、そして一体化へ

あわせて読みたい
渋谷・東急本店が23年1月末で営業終了!Bunkamuraは長期休館、そして一体化へ 来春に解体となる渋谷の東急百貨店本店の営業終了日が2023年1月31日(火)に決定。併設するBunkamuraは2023年4月から大規模改修工事のため長期休館となる予定です。東急本店跡地は東急株式会社、Lキャタルトン、株式会社東急百貨店の3社で開発計画を進め、Bunkamuraは新施設に一体化するとのこと。

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト|計画概要

事業主東急株式会社、
L Catterton Real Estate 、
株式会社東急百貨店
所在地東京都渋谷区道玄坂2-24-1
MAP
用途リテール、ホテル、レジデンス 等
敷地面積13,675㎡ (※Bunkamura含む)
延床面積117,000㎡ (※Bunkamura含む)
階数新築部分:地上36階地下4階
Bunkamura:地上8階地下2階
高さ164.8m
デザインアーキテクトSnøhetta(スノヘッタ)
エグゼクティブアーキテクト株式会社日建設計・株式会社東急設計
コンサルタント設計共同事業体
竣工2027年度
HP東急 公式HP

東急ニュースリリース

東急百貨店ニュースリリース

あわせて読みたい
渋谷駅前3Dヒットビジョンに巨大な秋田犬!8面広告サイネージで仔犬が遊ぶ 渋谷駅前のビル4棟に設置された大型3Dヒットビジョンで、毎時0分に巨大な秋田犬が飛び出す「3Dカラクリ時計動画」を放映中!宮益坂側の大型デジタルサイネージ7面「シンクロ7シブヤヒットビジョン」と、日本最大級の単面デジタルサイネージ「シブハチヒットビジョン」の合計8面を使用した躍動感あふれる可愛い巨大わんこが見れますよ!
あわせて読みたい
【35駅調査】ヤクルト1000の自販機がある駅はどこ?JR東は高確率で発見可能〈渋谷・吉祥寺・代々木・新... 「ヤクルト1000」を販売する駅ナカ自販機はどこにあるの?という疑問を解決するため、JR東日本の駅と京王井の頭線全17駅の〈計35駅〉を現地調査しました!結論として、JR東の首都圏駅では高確率でヤクルト1000の自販機を見つけられます。また、井の頭線にはヤクルト1000の駅ナカ自販機はありませんでした。
あわせて読みたい
うどん「おにやんま」が吉祥寺にオープン!全20種のメニュー&トッピング、注文方法を現地レポ 吉祥寺駅(井の頭線・JR他)徒歩1分の場所に2022年7月9日(土)、讃岐うどんの超名店「うどん おにやんま」がオープンしました!おにやんまってどんなお店なの?という基本情報も含めて吉祥寺店での実食レポをご紹介。全20種のメニューや注文方法、お店の場所や店内の様子などもご紹介します。
あわせて読みたい
ショートケーキ缶の新作も!渋谷『OKASHI GAKUの自販機』レポ ケーキ缶を24時間いつでも購入 渋谷マークシティ1階コンコースに2022年3月1日(火)、ショートケーキ缶やふわ缶などのケーキ缶が購入できる渋谷OKASHI GAKU®︎の自販機が設置されました!渋谷OKASHI GAKU®︎の自販機の場所や商品ラインナップ、ケーキ缶の買い方、実食レポをご紹介します。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
Contents