鉄道ファンの間では「名車」との呼び声も高い京王3000系電車。1962年から井の頭線に投入され2011年まで活躍していた電車です。京王電鉄で初めて「錆びない車体」オールステンレス車体を採用した電車でもあります。
2011年までに全ての京王3000系が井の頭線を卒業しましたが、その後は全国の鉄道会社に譲渡され、京王3000系は現在も元気に活躍しています!
今回は全国に散らばった「元京王3000系」を一堂に集めて、勝手に同窓会を開催したいと思います。
井の頭線を卒業した京王3000系たちが、それぞれの第二のステージでお友達になった公式キャラクターたちも特別に参加してくれました。
「久しぶりな気がしないね」【石川県 北陸鉄道】
ご機嫌いかがですか?シブきち(@ShibukichiNet)です。
それでは京王3000系同窓会を開催します!まずは北陸鉄道8000系の登場です。
燃えない車体として投入!北陸鉄道8000系
北陸鉄道8000系は北陸鉄道・浅野川線を走る通勤形電車です。1990年の北鉄金沢駅の地下移転にともない、火災対策の基準を満たす「燃えない車体」を探していたところ、縁あって京王3000系が投入され8000系として生まれ変わりました。
北陸鉄道・石川線に2006年に投入された7700系は、同じく京王3000系を譲り受けた後輩になります。
運行区間:
8000系(浅野川線):北鉄金沢駅(石川県金沢市)↔︎内灘駅(石川県河北郡内灘町)
7700系(石川線):野町駅(石川県金沢市)↔︎鶴来駅(石川県白山市)
北陸鉄道8000系のおともだち「のるぞう」
北陸鉄道PRキャラクター「のるぞう」は、応募総数655点の中から愛称を決めたそうです。思わず8000系に飛び乗りたくなっちゃうネーミングですね。頭には乗務員の帽子をかぶり、いつも8000系と7700系を応援してくれています。
「すっごい覚えてる」【静岡県 岳南電車】
岳南電車で初の冷房車7000形とアイドル的存在の8000形
岳南電車で初の冷房車として京王3000系を投入して生まれた岳南電車7000形。後に改良を加えられ、前後に運転台を搭載したハイブリッドマシンへと生まれ変わりました。
遅れて投入された8000形の愛称は「がくちゃんかぐや富士」。ビール列車や夜景列車などのイベントでメインを演じるアイドル的存在として愛されています。
ちなみに岳南電車は、全10駅から富士山を望むことができます。
運行区間:吉原駅(静岡県富士市)↔︎岳南江尾駅(静岡県富士市)
7000形と8000形のおともだち「岳ちゃん」
岳南電車のツイッター公式アカウントに登場する「岳ちゃん」。キュートな赤いマスクは7000形がモデルになっています。ツイッターではユーモア溢れる投稿を活発にツイートしています。
「コンタクトにしたから、ね」【長野県 アルピコ交通】
「なぎさTRAIN」として名高い松本電鉄3000系
松本電鉄3000系は、前任車両の老朽化に伴い京王3000系をアルピコ交通・上高地線に投入した電車です。もともと無塗装でしたが、紫・ピンク・山吹色・緑・赤の斜めストライプをデコり、アルピコグループのダイナミックストライプ仕様へと生まれ変わりました。
後に上高地線イメージキャラクター「渕東なぎさ」ラッピング車体も登場し、松本電鉄3000系の知名度は急上昇することになります。
運行区間:松本駅(長野県松本市)↔︎新島々駅(長野県松本市)
松本電鉄3000系のおともだち「渕東なぎさ」
アルピコ交通上高地線イメージキャラクターの渕東(えんどう)なぎさちゃん(19歳)。普段は上高地線・新村駅に勤務しているアルピコ交通の女性社員です。上高地線のイベント列車「上高地線ワイン列車」では「渕東なぎさオリジナルラベルのワイン」が完売するという人気っぷりです。
2013年3月から渕東なぎさのイラストを3000系にラッピングした「なぎさTRAIN」が運行されてますが、遭遇率はなかなかレアだそうです。
「そっかー、ガンバってるんだね」【愛媛県 伊予鉄道】
伊予鉄郊外線の主軸を担う伊予鉄道3000系
京王3000系の中でも比較的新しい車体を投入した伊予鉄道3000系。2009年から2011年にかけて計30両の京王3000系が導入され、伊予鉄道郊外線の約60%を占める主力車両として活躍中です。
運行区間:
愛媛県松山市駅を拠点に、約10kmの3路線(高浜線・横河原線・郡中線)で運行
伊予鉄道3000系のおともだち「いよ子」
伊予鉄グループの公式アカウントとして登場する「いよ子」。愛媛県松山市出身。電車やバスが大好きで、口ぐせは「スイスイ」だそうです。ツイッターやfacebook、YouTubeチャンネルなど、その活動フィールドは多岐にわたります。
「やっぱ、変わらないねー」【群馬県 上毛電気鉄道】
井の頭線を彷彿とさせる8色カラーの上毛電気鉄道700形
全国で活躍する京王3000系の中でも、最も多くのカラーバリエーションを持つ上毛電気鉄道700形。
1998年に投入された1号車から受け継がれるネーミングセンスが素敵です!
- 1号車:フィヨルドグリーン(1998年投入)
- 2号車:ロイヤルブルー(1999年投入)
- 3号車:フェニックスレッド(1999年投入)
- 4号車:サンライトイエロー(1999年投入)
- 5号車:ジュエルピンク(1999年投入)
- 6号車:パステルブルー(1999年投入)
- 7号車:ミントグリーン(2000年投入)
- 8号車:ゴールデンオレンジ(2000年投入)
この8色カラーのネーミングを井の頭線となんとなく比べてみました。
上毛電気鉄道 | 京王井の頭線 |
フィヨルドグリーン | ブルーグリーン |
ロイヤルブルー | ライトブルー |
フェニックスレッド | レインボー |
サンライトイエロー | アイボリーホワイト |
ジュエルピンク | サーモンピンク |
パステルブルー | バイオレット |
ミントグリーン | ライトグリーン |
ゴールデンオレンジ | オレンジベージュ |
井の頭線時代よりも2段くらい華やかな名前に生まれ変わってます。
運行区間:中央前橋駅(群馬県前橋市)〜西桐生駅(群馬県桐生市)
残念ながら、上毛電気鉄道700形にはおともだち(公式キャラクター)がいませんでした。(群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」がいるじゃない!)
それぞれの場所で、京王3000系はいまを生きている
名車として井の頭線を思いっきり駆け抜けた京王3000系。最後の3000系卒業生が旅立ち9年あまりが過ぎた今でも、全国各地でその輝かしい車体は地元の人に愛され活躍しています。
いつかそれぞれの京王3000系が走る地を訪れて、「お疲れさま」と声をかけてあげたいとなと思う、今日のこの頃です。
それでは今回はこのへんで。ご覧いただきありがとうございました!
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