井の頭線で自動運転の実証試験開始へ 車両デザインも一部変更、3月中旬より

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京王電鉄では、2025年3月中旬から井の頭線全線で自動運転(ワンマン運転)の実証試験を開始。自動運転設備を搭載した井の頭線1000系を使用し回送列車で走行試験を実施します。

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井の頭線で自動運転の実証試験を開始

京王電鉄は「日本一安全でサービスの良い鉄道」を目指し、2025年3月中旬から井の頭線で自動運転(ワンマン運転)の実証試験を開始します。対象となるのは井の頭線1000系車両で、回送列車で試験が行われます。

井の頭線1000系(自動運転設備搭載車両)
自動運動設備搭載の運転台

試験中は運転士と車掌が乗務し昼夜を問わず試験運転を実施。また、自動運転機能搭載車両を通常運転に使用する際は、運転士と車掌が乗務し手動運転が行われます。

自動運転システムの主な機能

今回導入される自動運転システムには、以下のような機能が搭載されています。

出発制御

ATC(自動列車制御装置)が進行を指示し、ドアがすべて閉まった後にボタン操作で出発。

ATCと自動運転の走行イメージ

駅間走行制御

乗り心地の良さを重視した速度制御。踏切などの異常時にも自動停止が可能。

定位置停止制御(TASC)

停車駅では自動で所定の位置に停止。停車後に、運転士用ドアスイッチにより車両の扉とホームドアを連動させて開閉します。

通過駅強制停車ボタン

車内トラブル時に乗務員が操作し、最寄りの駅で自動停止。

デザインや案内表示も一新

自動運転の実証試験にともない、井の頭線1000系の一部デザインや車内案内システムもリニューアルされます。

車両デザインの一部変更

ホームドア整備にともない、車いすやベビーカーのピクトグラム、車両番号をより見やすく上部に移動し、視認性を向上させます。

ピクトグラム移設前後の比較
車体外観の変更

自動運転機能搭載車両にはアクセントラインとシンボルマークが追加されます。このデザインは若手社員が考案。井の頭線の「井」の字をモチーフに、編成ごとのカラー名称もあしらったデザインです。

案内表示の多言語化

車内案内システム更新

車内案内表示は多言語対応に変更。さらに、開いているドアをチャイム音でお知らせする機能も追加されます。

ブレーキ制御の向上

従来の7段階制御から28段階に細分化され、より滑らかで快適な乗り心地を実現します。

展望強化

仕切り窓改造後

乗務員室と客室間の仕切り窓を一部拡大。お子さまが前面展望を楽しめる仕様となります。

自動運転の試験編成は1778編成(順次増備予定)。井の頭線が自動運転によるワンマン運転になる時期は、そう遠くないかもしれません。

参考リンク:京王電鉄ニュースリリース(PDF)

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